惑星直列や惑星会合という言葉で表現される、太陽系惑星が勢ぞろいして見れるのはいつでしょうか?
水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星の太陽系惑星が、ほぼ一列に近い状態に並ぶ現象を惑星直列と言っていますが、実は2022年の今年、その奇跡的な惑星直列を見ることができる大チャンスが訪れます!!
惑星直列は2022年6月中旬~下旬に観測できる!
惑星直列が見れるのは、なんとタイムリーなことに、6月15日現在の今頃~6月下旬頃まで可能です!
観測できる時間帯は、夜明けの1時間ほど前(午前4時頃~5時頃)になり、観測するためには早起きしなければなりません。
しかし、観測できる期間が1日だけでなく、数日間にわたって可能なため、翌日がお休みの日を狙って朝方まで起きて待っておいて見ることもできそうですね!
観測できる期間が長いおかげで、梅雨入りした今でも、梅雨の中休みに晴れることがあるので、期待して待ちましょう!
全ての惑星が勢ぞろいする?
現在、惑星直列と言われて話題になっているのは、太陽系惑星の一部ではなく、惑星と位置付けられている星全てが並ぶためです。
6月18日の日の出1時間前には南の空に月があり、そこから東の地平線に向かって、土星、海王星、木星、火星、天王星、金星、水星が並びます。
国立天文台HPより引用
実際には、肉眼で観測できる惑星は天王星までで、海王星は肉眼では観測できません。
天王星でも6等星しかないため、目が良い方が周りに明かりが無い条件の良い暗闇で観測してギリギリ見れる程度です。
海王星に至っては、8等星なので肉眼での観測は完全に不可能な上、望遠鏡を使っての観測でも、正確な位置を把握していないと見ることができないでしょう。
今回の惑星直列には月まで見れるおまけ付!(ツキだけに)
今回の惑星直列では、月が観測できる時期と方角が重なったため、6月28日までは月と惑星直列のコラボを楽しむことができます!
最も見ごたえのある惑星直列の日は?
2022年6月中旬~下旬という半月ほどの期間で観測できる今回の惑星直列ですが、最も見ごたえのある惑星直列はいつなのでしょうか?
今回の惑星直列では、タイミングよく月も同じ方角に観測できる位置にあり、月も併せて直列に加わる形で観測できる日があります。
その観点も含め、私個人的には6月20日と6月24日が、月を含めて直列に近い状態となる日だと判断しました。
2022年6月20日の惑星直列
6月20日午前4時では、東京でもまだ明るくなり出す頃で、星の観測がギリギリできる暗さですが、月が木星と土星の間にきます。(実際には土星と海王星の間ですが、海王星は肉眼での観測不可のため)
月の左右にある明るい星を探すことで、惑星直列も探し出しやすいため、条件としては良いと思います。
また、月の位置も木星と土星を結ぶ直線に近い位置にあり、惑星直列に加わっている感を持てるのではないでしょうか。
2022年6月24日の惑星直列
2022年6月24日午前4時では、今度は月の位置が金星と火星の間に並ぶ形へと変わっていきます。
土星のみ少し直線から外れ方が大きくなりますが、水星・金星・天王星・月・火星・木星・海王星はかなり直線に近い位置で並ぶため、見ごたえがありそうです!
惑星直列とは?次はいつ見れる?
そもそも惑星直列とは何なのでしょうか?
これまで読み進めていただいた方であれば、画像を見て「直列って言いながら、全然直線上にないじゃん!」と思った方も多いと思います。
惑星直列は1直線にならない
そうなんです、惑星直列はバラバラではなく、あくまでも直列っぽいというだけで、真っすぐな一直線にはなりません。
これは何十年後でも、何千年後でも一直線になることはないと言われています。
その理由は、各惑星が同じ平面状を公転しているわけではないからです。
そのため、ほぼ直線上にある…という程度での直列であった時が惑星直列になります。
惑星直列の別名は?
惑星直列は、名前だけで実際は直列にならないこともあり、別の名称で呼ばれることもあります。
直列ではなく、近くに寄り集まっていることから、『惑星会合』とか『惑星パレード』とも言われるんです♪
『惑星パレード』という表現が使われる場合、ミニパレード~フルパレードまで、同時に観測できる惑星の数によって、さらに区別されています。
- ミニパレード…3つの惑星
- 小パレード…4つの惑星
- 大パレード…5~6つの惑星
- フルパレード…太陽系の惑星すべて
今回観測される惑星直列は、水星~海王星までの7つの惑星なので、フルパレードに該当するため、話題なんですね♪
次の惑星直列は18年後!
ミニパレードと呼ばれる3つの惑星だけの惑星直列であれば、年に数回発生しているため、全く珍しいものではなく、大きな話題にされることもないレベルです。
しかし、今回のようなフルパレードの惑星直列となると、直近10年で観測することはできません。
水星・金星・火星・木星・土星の5つが並ぶ大パレードでも、2040年9月の予想となっており、18年以上先になっています。
今回の惑星直列が如何に貴重なものなのかが分かりますね!!
まとめ
惑星直列は2022年6月中旬~下旬の数日間にわたって観測されます。
そして6月28日までは、月もコラボした形で見ることができる期間です。
観測できる時間帯が明け方1時間前くらいがベストとされているので、早朝から早起きしなければ見ることができません。
貴重な天体ショーを見るために、期間中のどこか1日だけは頑張って早起きして見ませんか?
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